外壁材の種類と特徴

外壁には様々な種類があり、それぞれに特徴と風合いがあります。
いずれも、より耐久性、耐候性の向上を図るために表面には塗装やコーティングが施されています。
下記以外でも「木製」「レンガ」等の外壁材がある他、モルタル、コンクリート壁などを下地として使用する「スタッコ」「吹付けタイル」「リシン」又、「漆喰」などの仕上げ材もあり、ジョリパットなど高意匠系の塗材もあります。

塗材、仕上げ材が違えばメンテナンス方法も様々です。
外壁のメンテナンスを考える上で、現在よく使われている一般的な外壁材の種類と特徴を見てみましょう。

1)モルタルの外壁

モルタルの外壁

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リシン (大根おろしの様にざらざらしている)
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タイル吹き
スタッコ
スタッコ (リシンとタイル吹きを合わせた感じ)
ジョリパット
ジョリパット
モルタルの外壁

モルタルの外壁

モルタルとは、セメントと砂と混和材を混ぜ水で練ったもので、セメントモルタルと言われます。
施工性が良く、アーチや円の造作などデザイン性に優れ、複雑な形状も施工可能な他、タイルやジョリパット、スタッコ、リシン、吹き付けタイル等の下地にも使用されます。ブロック塀の目地などもモルタルです。
防火性、遮音性、耐久性等に優れている他、高い強度もあります。又補修のしやすさも魅力の一つでしょう。

モルタルの外壁は、地震や風など建物の揺れに影響を受けやすく、窓等の開口部やベランダの付け根等にひび割れが生じる事があります。
又乾燥していくと細かいひび割れも増えるため、表面の仕上げ材にヒビ(クラック)が出来た場合には早めの処置が必要です。
もともとモルタルは吸水しやすいため、クラックを放置しておくと毛細管現象で水分を浸透させ、内部より膨張・収縮を繰り返し、剥離を起こしかねません。ひどくなると下地材を腐食させる事もあります。

又、新築から10年以上一度も塗り替えをしていないリシン吹きやスタッコ吹き等のデザイン塗装をしている住宅は、そのデザイン上、水分の含有率が高く上記の現象の他、コケ・藻などによる有機物による弊害をももたらします。7年~10年に一度のメンテナンスが必要です。



2)窯業系サインディングの外壁

窯業系サインディングの外壁

窯業系サインディングの外壁
窯業系サインディングの外壁

サイディングとは板状の外壁材の事を言います。
窯業系サイディングは、セメント質材料と繊維質原料と混和材を混ぜた材料で構成されており、その原料を高温、高圧の釜で板状に形成し作られています。

近年、形成技術の進歩と共にお客様のニーズに合った様々なデザイン、性能の製品が各メーカーから出ています。
サイディング自体の耐久性・性能は当初に比べ飛躍的に向上しており、現在では表面にフッ素や光触媒(ひかりしょくばい)・親水性のコーティングを施した製品もあります。

※光触媒・・・酸化チタンなどの太陽の紫外線に反応し有機化合物を分解する物質


この製品は、セメントと繊維質を混ぜた物からできている為、水分・湿気の影響を受けやすく、その水分によりボード自体が膨張、伸縮を繰り返し、ちぢんだり、反ったりします。
その為、板と板の継ぎ目にあたる防水の要のシーリング材が剥離を起こし、隙間が空くなどの劣化現象が見られます。
その他、シール材の痩せ、膨れ、表層部の経年劣化などがある場合は早めの対処が必要です。
又窓廻り、屋根回り、留め付けの釘回りなどのひび(クラック)も要注意です。
常時雨水など水分が入り込む事を放置しておくと塗装でのメンテナンスは難しくなります。

シール材がむき出しの一部の住宅では、紫外線によるシール材の経年劣化が早く4年~8年目で打ち替え、若しくは部分的な補修が必要となってきます。

サイディング表面には様々な模様や特殊コーティングが施されたものがありますが、塗り替えの際はそのコーティング材の種類などで費用が変わる事があります。



3)金属系サインディングの外壁

金属系サインディングの外壁

金属系サインディングの外壁

金属系サイディングは、表面が鉄、亜鉛、ステンレス、ガルバリウム鋼鈑、アルミニウム製等で、板材裏部に硬質ウレタンフォームなどを断熱材、遮音材、補強材等として裏打ちされた製品です。
断熱性に優れている他、窯業系サイディングに比べ約3分の1、ALCに比べ5分の1程度と非常に軽く地震等によるひび割れが無い事も特徴です。
又加工性の良さも相まって、既存の外壁の上から貼るリフォーム材としても使用されています。

接合部の形状により防水性も高いのですが、サイディングの繋ぎ目や、他の素材との取り合い部分にあるシーリング材の劣化により雨水の浸入を許すと、その水分により内部から侵食されてしまう恐れがあります。
窯業系と同じくシール部の劣化は、周辺の塗膜より早く4~8年程度で打ち替え、若しくは部分的な補修が必要となります。

素材がガルバリウム鋼鈑やアルミ二ウム製の場合は、含まれるアルミ成分が、セメントなどのアルカリ成分と反応しメッキ層を溶解させ「錆」や「変色」を引き起こす事があります。

窯業系サイディングと同じく、表面のコーティングなどにより、塗り替えの費用が違ってくる事があります。


4)ALCの外壁

ALCの外壁
ALCの外壁

ALCの外壁
軽量気泡コンクリートの頭文字を略しての名称です。
ALCはセメント・生石灰・硅石・石膏・アルミニウムの粉末を主成分とした多孔質コンクリートで、耐火性・防火性に優れ、コンクリートの1/4と軽量です。
気泡により遮音性能も高い他、断熱性もコンクリートと比較しても1/10の熱伝導率と優れています。

多孔質コンクリートであるALCは微細気泡と、それをつなぐ細孔を含んでいるので、水分が浸透しやすく吸水性がかなり高い製品です。
吸水性の高い反面、乾燥もしやすい製品で、吸水・乾燥を繰り返す事により非常にもろくなり、ひび割れや剥離を起こしやすくなります。
ひどい場合、簡単に指で穴を開けられる程もろくなる場合もあります。
外壁の防水性能の劣化を防ぐ為、定期的に塗装する必要性があります。
目地のシールはもとより、ヒビなども定期的にチェックし早めの補修が必要です。


5)コンクリートの外壁

コンクリートの外壁
コンクリートの外壁

コンクリートの外壁

コンクリートの外壁

コンクリートの外壁

RCとは、コンクリートと鉄筋が一体になった構造で俗に鉄筋コンクリートとも呼ばれています。
コンクリートは圧縮には強く、引っ張りに弱い材質ですが、引っ張りに強い鉄筋を組み合わせることで、優れた耐久性・耐火性・耐震性・遮音性・気密性を合わせ持った建築材料です。

コンクリートの外壁は気密性が高いため内部結露が発生しやすく、結露対策や防カビ対策が必要となります。
地震やコンクリート自体の乾燥によるひび割れ等で雨水が浸入し、コンクリート内部の鉄筋が錆びる事により膨張し、ひび割れを更に進行させ、コンクリートの強度も失われ最悪の場合ごっそりと欠落し二次災害の恐れもあります。

コンクリートの耐久年数は60~100年とも言われる程高耐久ですが、水分の浸透を防ぐ撥水系の塗装やクラックの処理などの定期的なメンテナンスを適切に施工する必要があります。


6)タイルの外壁

タイルの外壁
タイルの外壁
タイルの外壁

タイルの外壁

タイルの外壁

タイルの外壁

タイルには、陶器質タイル・磁器質タイルと大まかに二種類あります。
外壁には主に吸水率の最も低い磁器タイルが使用されています。
もともと不燃材であり、耐侯性・防水性・耐久性に優れ汚れにくい特徴を持っています。

施工方法も従来のモルタル下地の上に貼る湿式工法の他、専用下地のパネル等にタイルを留付ける工法などもあります。
タイル事体は施工も含め高価な材料ですが、非常に優れた外壁材といえます。

タイルは、ほぼメンテナンスフリーに近い外壁仕上げ材ですが、下地の状態や施工の状況によって、タイルの浮き・ひび割れなどが発生します。
このような状態は下地に問題がある場合が多く、なぜ起こったかを注意深く見ていく必要があります。

又、タイル事体の耐久年数は長いですが、タイルとタイルの間の目地材や、地震などの揺れを緩和する為の誘発目地のシール等には適当な時期にメンテナンスが必要です。



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